不安な夜に阿佐ヶ谷姉妹に救われた話
今週のお題「読書の秋」ですね。
めっきり寒くなり、日も短くなってきました。
私は寒さに弱く、日光が無いと大分病弱になってしまう体質なのですが、この位の気候の方が読書が捗る気がします。
夏のようにギラギラしていないからこそ落ち着くし、暖かくした部屋の中で静かに読書する時間は贅沢な気分になりますし。
今回は、そんなワクワクするような読書ではなくて、藁にも縋る気持ちでの読書体験を記事にしました。
娯楽ではない読書
さて、体は疲れているのに、頭だけ妙にさえている夜を過ごしたことはありませんか?
静かで穏やかなのに、時計の針を見て睡眠時間が削れる焦りだけが積み重なる夜です。
人によってはラジオを聴いたり、宵っ張りの友人や恋人・家族と話すこともあるでしょうが、私は読書をします。
老いた愛犬が歩けなくなって来て、お別れが近くなっていることの不安。
少しの気候の変化でたちまち疲れてしまう自分の体への憤りとか、その他もろもろの悩みの元が積み重なり遂に決壊してしまった時に阿佐ヶ谷姉妹の本に出会いました。
↓こちらの本ですね。
kindle ultimateに加入しているなら読み放題の対象となっています。
私もこのサービスで読んだタイプですね、月額980円かかりますが、図書館が遠い私にとってはありがたいサービスとなっております。
解決はしないけれど心は軽くなる
そんな中で会った「阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし」ですが、お二人の飾らない人柄や近所の人との交流に心が癒されました。
私が特に心を動かされたのはエリコさんが担当した「朝陽のこと」の項目でした。
近所の中華食堂の御夫婦の話で、奥さんに先立たれた主人との交流を描いていました。
奥さんとの馴れ初めや、「この人が自分の骨を拾ってくれるから大事にしないと」と思っていたこと、離れがたくて骨を食べたこと。
それを受けてエリコさんは御主人の誠実な愛を人生の教訓として受け取ったという締めで終わりました。
本を読んだからといって、物事の解決にはなりません。
大切な存在でも、いつかは死別するし。
体の方も、いきなり不自由なく動くわけでもない。
でも、少なくともこの話から、愛犬を最期まで大切にする覚悟と、いなくなった後も大切な思い出として抱えて生き抜くことの大切さを貰った気がします。
ドラマ化します
こちらの本ですが、実は2021年11月8日にドラマ化します。全七回になります。
原作が1人称のエッセイなので、どういう形で映像化されるのか楽しみです。
閲覧ありがとうございました